世界最大級、鹿島が道路トンネル断面485㎡掘削を完了した!
鹿島は2日、横浜市金沢区・栄区で手がける「横浜環状南線釜利谷庄戸トンネル工事」の上り線で、断面積485平方メートルの掘削を完了したと発表した。山岳部で使われる「新オーストリアトンネル工法」で施工する道路トンネルとしては、世界最大級という。トンネル上部の分割施工や重機の大型化改造によって、切羽(掘削面)を早期に安定させることに成功した。
鹿島はトンネルを上下に分割して掘削する従来手法に代えて、上部をさらに2分割して掘削し、仮のインバート(底盤)で閉合する手法を採用した。まず上半分を掘削した後、すぐにコンクリートを吹き付けることで切羽の安定性を確保。下半分の掘削後は仮のインバートで半円形の断面を円状にし、構造的に安定させた。ブームを延長した重機2台での施工も可能にした。
釜利谷庄戸トンネル工事では、釜利谷ジャンクション接合部から環状4号線の交差部までの約1キロメートルにトンネル7本(総延長3946メートル)を建設する。4本が最小60センチメートルで並ぶ区間や、2本が分岐合流し大断面となる区間などで構成。今後は上り線から最小1メートルの位置に、同じく超大断面となる370平方メートルの下り線トンネルを掘削する予定。
日刊工業新聞 2023年08月03日